溯ること1959年。テネシー州、ノックスビル。当時の米国防省は、軍用ジャケットの見直しをアルファ社に依頼してきました。 その時代、軍の使用における技術的な向上と実生活レベルのデザインの改良が必要とされたためです。 より質の良い素材が開発、検査される度に、アルファ社はより高いデザイン性、品質性、信頼性のあるジャケットを作ってきました。 その仕上がりは、気象条件と耐久性に打ち勝つ、より暖かく快適にデザインされた製品として高い評価を得ています。
今日、アルファインダストリーズは、世界中にその製品を製造し販売してきただけではなく、米国軍の優良な供給者として、さらには常に最先端なアイテムをデザインする先駆者としてのスタンダードを確立しています。
本格的なミリタリー仕様からタウンユースまで、アルファはクオリティとファッション性、革新的なクリエイティビティと製作知識において前線に立っているのです。 紛れも無い事実として、アルファは試され、検証され、証明されているということ。 次は、あなたがアルファを試してみて下さい。
アメリカ・テネシー州の東部に位置する都市ノックスビルにあったアルファ インダストリーズの工場。1990年代までは、アメリカを代表するジーンズ・メーカーも工場を構えていた。
かつてノックスビルにあった工場の内部。職人を大切にする社風により、自然と伝統・技術が受け継がれていった。
米軍用品供給メーカーとしてのアルファの歴史は長く、1959年に工場を開設して以来、アルファはM-65フィールドジャケットを造り続け、競合他社を寄せ付けない生産数を誇っています。
さらに1960年代半ば以降、米国陸・海・空軍パイロットが使用するMA-1フライトジャケットの生産を実質的に担っており、アルファインダストリーズは現在までに、最も過酷な条件下で使用される軍用ジャケットを、総計で4千万着以上生産してきました。
アルファ インダストリーズの名が世間に知れわたるかなり前から、横3本線が入った当社の製品ラベルは、軍の放出物資購入者の間で高い評判を得ていました。米国内の軍用放出物資を扱うショップでは、横3本線の入ったミルスペック(軍規格)タグ付きのジャケットを熱心に買い求める姿が見受けられたのです。
そのジャケットがつくられた経緯には、おもしろい裏話があります。
軍への製品納品が完了した後、当社には余剰の軍用物資がいつも手元に残っていました。 こうした余剰物資を活用するために、軍用と同じミルスペックにのっとってジャケットを作り、軍の放出物資店で販売されることになりました。 そこで軍に実際に出荷されるジャケットと民間に販売されるジャケットを社内的に区別する方法を考案しなければいけませんでした。
軍に納品されるジャケットのラベルには、ジャケットタイプの識別番号とスペックを画す1本の横線が入っていたため、放出用ジャケットに使用する差し替えラベルとして、別の黒い横線、3本の黒い横線を用いることにしました。
これが、軍用と放出用ラベルの唯一の違いであり、また、このラベルが、両者のジャケットの唯ひとつの違いでした。
他の契約業者も、放出用のコートを生産していましたが軍用ラベルに変更を加えませんでした。彼らのユニフォームには依然として、黒の横線が1本入ったラベルが付いていたのです。やがて、放出物資店で買い求める人々は、3本線の入ったジャケットがとても優れていることに気がつき始めます。
この3本線入りジャケットは、アメリカ軍のパイロットや地上要員が世界各地の米軍基地で着用しているジャケットと全く同じものだったからです。
また、アルファのロゴを注意深くご覧いただければ、これら3本の横線が、アルファ社とその製品を象徴するに至ったマークに融合・一体化しているのがお分かりいただけることでしょう。
米国内のほぼすべての都市からヨーロッパや日本にいたるまで、アルファインダストリーズの名前は知れ渡っています。
1959年の創業以来の品質を保ちながら現在では、消費者の要求に応えるためデザインの修正や変更を行なっています。